鉄血編の考察(過去記事)

過去記事の再掲になります。(2016/2/13)


今日傷物語見て演出的な考察なんですけど、最初の螺旋階段を登る時の煽りのカットや日の丸、羽川さんと冒頭で阿良良木が話した場所で夕日に照らされて影になった所、阿良良木の部屋の時計などなど露骨に目を意識させるカット、アイテムが多かったんですよね、それに加えて非常に目のアップが多かった。

これは何を意味しているんだろうと思いながら映画を鑑賞し、終盤でてくるキャラクターが「忍野メメ」なんですよね。つまり今までの目(メ)を想起させるモノはこのキャラクターの強調の為だったんです。なるほど!って感じ!

それに加えて、劇中シンメトリーな建物やカットも多かったように思えました。これはキスショットと阿良良木がそれぞれ相反するモノであるというメタファーなのかなあと思ったり。ただ、劇中学習塾で阿良良木が「自分は人間に戻れるのか」と問う印象的な場面で、キスショットと阿良良木がそれぞれ画面の両端に位置しており、画面中央に大きな木が位置していました。この木は宗教絵画にも見られるような、何かを「分かつ」意味合いで配置されていたのは間違いないでしょう。つまり(元)人の阿良良木と吸血鬼のキスショットの対比構造です。

そしてその後阿良良木、キスショット、メメの3人が会話する場面でメメを除いた2人の配置はそのままに、先ほど木のあった場所に忍野メメがくる構図になります。

彼の台詞には「仲介」「2つを繋ぐ」といったものがありました。木の役割がメメにそのままスライドする事で、彼のキャラクター性を一層判りやすく強調したという事でしょう!

つまり何が言いたいかと言いますと、この鉄血編は忍野メメの登場の物語なんだな!という事です!(あくまで個人の考察です。)